ウィンドブレーカーの定義とは、そもそも何でしょうか。なにか羽織るものを総称して「ウィンドブレーカー」と言っていないでしょうか。
その起源から探ってみると、はっきりとした定義がわかります。一緒に学んでみましょう。
ウィンドブレーカーとは
ウィンドブレーカーとは、そもそも何なのでしょうか。
ウインドブレーカー(アメリカ英語: windbreaker)は、主にナイロンやポリエステル、木綿でつくられた、風冷えを防ぐ目的で着用する衣服。—Wikipediaより引用
アメリカで誕生した防風ウェアのことですが、もう少し深掘りすると次のようになります。
もともと「windbreaker」とはアメリカの「John Rissman company」という会社がつけた商標名のことで、同社が当時製作したギャバジン生地のジャケットにつけられた名前でした。
現在ではその名前が一人歩きし、私たちが何気なく使っている、いわゆるウィンドブレーカーとなったようです。
ウィンドブレーカーの素材と機能
現代のウィンドブレーカーは、素材と機能に特徴があります。
使われている素材
現代のウィンドブレーカーは、ナイロンやポリエステルで作られているものが多いです。
ナイロンやポリエステルは、しわになりにくく軽量という特徴をもっています。そのため、コンパクトに折りたたむことができます。軽量ですから、持ち運ぶ際も重さが気になりません。
柔らかい素材は、動きやすさを重要視するeスポーツやアウトドア、そして普段着においても最適です。
機能
ナイロンやポリエステル素材そのものの特徴に加え、機能面でも特筆すべき点があります。
汗でべたつくのを防ぐため、肌に触れる裏地がメッシュになっていたり、防寒のためボアや保温性のある生地になっていたり、季節に合わせて作られたものが増えてきました。
製品によっては裏地の取り外しが可能なものもあり、気候や気温に合ったものを選ぶことができます。
また表地についても、ウィンドブレーカーの定義のひとつである防風性のほかに、撥水機能を持つものもあります。
他のアイテムとの比較
素材や機能面でのウィンドブレーカーの定義を見てきましたが、より具体的なアイテムと比較してみると、さらに違いが理解できることでしょう。
コートやジャケットとの比較
アウターという角度から、コートやジャケットと比較してみましょう。
コート
コートは、まさに防寒対策の象徴です。スプリングコートも、春先で少し冷える際に羽織れば防寒対策になります。
ジャケット
ジャケットは、フォーマルな印象を与えるアイテムです。素材を変えることで、通年着ることができます。
アウターとしてのウィンドブレーカー
ウィンドブレーカーは、裏地に起毛があるものであっても、コート並の防寒性能はありません。またジャケット並みのフォーマルさもありません。
しかしながら、防風性があり軽量である点は、コートやジャケットよりも優れている点です。もっとカジュアルに、さまざまな季節に着ることができるアイテムです。
レインコートとの比較
次に、防水機能のレインコートと比較してみましょう。
レインコート
お洒落なデザインが多く、雨の日を楽しむことができるレインコート。体を覆い、しっかり雨を防いでくれます。
防水ウェアとしてのウィンドブレーカー
レインコートと素材は似ていますが、縫い目にシームテープが施されていないものもあるため、防水機能は低めです。
生地に撥水機能があるものは、ある程度の雨を防ぐことはできるでしょう。
専門ウェアには機能面で及びませんが、防風性を武器に、通年さまざまな天候で活躍できるウェアです。
ファッションパーカーとの比較
形状が近い、ファスナー付きパーカーと比較してみましょう。eスポーツでも、チームウェアとして作られるケースがあるのではないでしょうか。
パーカー
柔らかいコットン素材や、コットンライクなポリエステル素材が使われています。丈はヒップラインまでのものが多いです。
フード付きなどもあり、カジュアルに着こなすことができます。
カジュアルウェアとしてのウィンドブレーカー
パーカーと形状は似ていますが、素材はナイロンやポリエステルのものが主流です。丈はパーカーとほぼ変わりませんが、長袖の袖口にゴムや紐などがついています。
コットンは風合いや肌触りが良いものの、重量があり、一度水分を含むと乾きにくい性質があります。また通気性があり、防風性はありません。
綿素材よりも軽く、防風性があるウェアがウィンドブレーカーです。室内だけでなく、移動など屋外に出るケースでも、天候問わず安心して着用することができます。
使用目的から見るウィンドブレーカー
ウィンドブレーカーと聞くと、思い浮かぶ使用目的はスポーツやアウトドアと答える方が多いでしょう。
機能性の高さにデザインが加わり、近年はファッションとしても注目されているアイテムです。
eスポーツでの使用
綿パーカーよりも軽いため、疲労の軽減が期待できます。また移動着としても、真夏以外は天候問わず活躍できます。
デザインからオリジナルで作成できるウィンドブレーカーであれば、スポンサーロゴやチームロゴを入れることもできるので、メディアやファン対応のウェアとしても活躍してくれるでしょう。
スポーツでの使用
軽量で防風性に優れるため、ウォームアップウェアや、待機中の防寒ウェアとして利用されます。
アディダスやナイキのウィンドブレーカーは人気がありますが、近年は素材や縫製にこだわった日本メーカーも出てきました。
アウトドアでの使用
山登りやBBQ、キャンプなど、余暇を楽しむアクティビティで着るウェアとして人気があります。
アウトドアは天候や気温が絶えず変化するため、どのような状況でも体を守ってくれるウェアが必要となります。
また、持って行ける荷物に限りがある場合もあり、軽量でコンパクトになるウィンドブレーカーは出番が多いでしょう。
基本性能である防風性に加え、防水性を高めたウィンドブレーカーが専門メーカーから多数発売されています。
ファッションでの使用
ウィンドブレーカーを、ファッションに取り入れる人が増えてきました。近年もっとも注目されている利用シーンでしょう。
専門アイテムの印象が強かったウィンドブレーカーですが、メーカーもファッションに力を入れており、お洒落でカジュアルな印象のラインが増えてきました。
ファッションとして見た場合に重要視する点としてカラーが挙げられますが、シンプルな無地から柄入りまで、多くのアイテムを選べるようになってきました。
まとめ
ウィンドブレーカーは元来、風を通さないウェアのことをそう呼んでいました。
近年では新しい素材が登場し、風だけでなく熱も通さないウェアも登場してきています。素材と技術の進化はめざましいものがあります。
そのような中で、改めてウィンドブレーカーの定義は何かと問われれば、「薄く軽量で、防風性が高いウェア」ということになります。
eスポーツチームの試合・練習・移動など、さまざまなシーンで活用してみてください。