ストリートファイター6大ヒットの要因9選

格闘ゲームとしては異例の大ヒットとなっている話題沸騰の格闘ゲーム「ストリートファイター6」。

今現在(2023年12月ごろ)は発売されてから約半年が経った今も大人気で、多くのプレイ人口があります。

世界的な大会はもちろん小規模な大会もたくさん開催されており、youtuber・vtouber・ストリーマーのゲーム動画ネタとしても大人気です。

なぜこんなにストリートファイター6が大ヒットしているのか?

その理由について、35年以上のビデオゲーム歴があり、実際にストリートファイター6をプレイしているスタッフが考えてみました。

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ストリートファイターの概要と歴史

ストリートファイター6について書く前に、ストリートファイターシリーズの概要と歴史を大まかに書いていきましょう。

格闘ゲームという概念を生み出す

1987年にアーケードゲーム(ゲームセンターやデパートで硬貨を入れてプレイするゲーム)として「ストリートファイター」というゲームが発売されました。

当時のアーケード版は「レバーで特定の操作をすると特殊な技が出る」「パンチボタンとキックボタンをブン殴った強さで技の強度が決まる」という感圧式ボタンを搭載した体感型のアトラクションゲームで、デパートの最上階や屋上によく置いてあったのを覚えています。

ただ、感圧式ボタンという操作方法の関係でボタンがすぐに壊れてしまい、操作盤がボロボロになって「故障中」と張り紙をされた筐体が寂しく佇んでいる様もよく見かけました。

操作方法も斬新でしたが、画面狭しと大きく描画されたキャラクターが、1対1で素早いレスポンスで大迫力の攻防を繰り広げる様は非常に革新的。

遠い視点で複数の敵と戦うことが多かったこれまでのゲームとは一線を画し、ゲーム界に新風を吹き込みました。

しかし、操作方法やゲーム性があまりに斬新すぎたのか、当時それほどのヒットや話題にはなっていなかったように思います。

ストリートファイター2が空前の大ヒット

1991年にアーケード版、そして1992年に任天堂スーパーファミコン版の「ストリートファイター2」が発売されると、日本だけでなく世界的にも大ヒット。

複雑な駆け引きと直感的な操作性の両方を伴って対戦できるゲームはこれまでに存在自体がなく、そのエンターテインメント性の高さから格闘ゲームブームという現象まで巻き起こしました。

格闘ゲームのスタンダードとして定着

「ストリートファイター2」の大ヒット以降、大きく配置された2キャラが向き合って攻防する画面構成、ジャンプやガードなどの操作方法、強度の異なるパンチやキックの技、レバーで特性の操作をすると出せる必殺技など、「ストリートファイター2」のシステムが格闘ゲームの基本的な仕様として定着することになります。

それから、カプコンだけでなく、SNKなどのゲーム会社により多くの格闘ゲームが発売され、格闘ゲームは30年以上の長きに渡り、ストリートファイターの基本仕様を継承・発展させながら発展していくことになります。 (後の「バーチャファイター」「鉄拳」「ソウルキャリバー」など3D格闘ゲームの登場により、ストリートファイター基準の仕様に完全には当てはまらないゲームもあります)

「ゲームで対戦して腕前を競い合う」というeスポーツの基礎を築いたゲームとして、二人称や三人称視点で銃撃戦をするFPSゲームと並び、歴史的に重要なゲームと言えるでしょう。

そして、格闘ゲーム業界を牽引する存在として「ストリートファイターZERO」「ストリートファイター3」「ストリートファイター4」「ストリートファイター5」といった続編を出し続け、2023年6月に「ストリートファイター6」が発売されました。

ストリートファイター6がヒットした理由9選

ストリートファイターの歴史を踏まえた上で、ストリートファイター6がヒットした理由について考えていきましょう。

1.初心者でも爽快に戦えるシステムが豊富

簡単に必殺技やコンボが出せるモダン操作

格闘ゲームやストリートファイターでつまずく大きな要因として「操作が難しい」ということがあります。

6個の攻撃ボタンの使い分けや同時押しも使いこなす必要があり、必殺技を出すには移動入力を複雑に組み合わせた「コマンド」を入力、さらにそれらをリアルタイムで組み合わせて戦わなければなりません。 さらに、コントローラーの問題もあります。

上のような操作を行うには「高価な格闘ゲーム専用コントローラーを買わないと難しい」と思う人も多く、わざわざ新しいコントローラーを購入するのが嫌で格闘ゲームをやらない人もいました。 これらを解決したのが、ストリートファイター6で登場した「モダン操作」。

攻撃に使うボタンを減らした上、必殺技を「必殺技ボタン+いずれかの方向キー」という簡単な入力で出すことができます。さらに、「アシストボタン」を使えば有用なコンボまで自動で出してくれます。

ただ単に攻撃手段を減らして簡単にしたのではなく、かなり自由度も高く直感的に操作できます。
これにより、操作の難しさやコントローラーの問題で格闘ゲームを敬遠する人のハードルを大きく下げています。

大ダメージのチャンスを作るドライブインパクト

格闘ゲームの醍醐味といえば、攻撃を次々に決める「コンボ」というものがあります。
強力なコンボを習得することは楽しいですが、多くの格闘ゲームでは実践的に使う機会は驚くほど少ないのが現実です。

人間同士の対戦では相手も自分も動いたり牽制しあったりしていますから、小技や牽制から成立する小規模なコンボがほとんど。そう簡単に強力なコンボを試みる機会は訪れません。
これを解決する一つの答えが、ストリートファイター6で登場した「ドライブインパクト」という新システム。

ドライブインパクトをカウンターで当てると、相手がゆっくりと崩れ落ちるような挙動になり、その間に強力なコンボを決めることができます。 このドライブインパクトは逆にドライブインパクトで反撃することができ、どちらかのプレイヤーがドライブインパクトを出せば強制的にゲームが大きく動くように設計されています。

ドライブインパクト発動までの時間も絶妙で、「注意していれば反撃や回避ができる」が「プレッシャーをかけられている状態では回避が難しい」という技になっています。
これにより、今までの格闘ゲームと比べて分かりやすくハラハラドキドキする試合展開が多くなりました。プレイするのはもちろん観ているのも楽しい。大きな発明だと思います。

2.派手さと的確な演出で「分かりやすい」

インクがはじけるようなド派手な演出

ストリートファイター6は演出にも凝っており、プレイヤーを飽きさせない工夫を感じます。

例えば、「ドライブインパクト」「ドライブラッシュ」を出すとインクが弾けるような派手な演出があります。

この演出、出した時に気分が良いのはもちろんなのですが、プレイヤー同士だけでなく観戦している人にとっても「ここから状況が動く」ということが分かりやすいというメリットがあります。

状況によりキャラが光って分かりやすい

格闘ゲームでは、キャラクターがどういった状態にあるのかを確認するのが重要です。

ストリートファイター6では「カウンター」「パニッシュカウンター」の際は攻撃を食らったキャラクターがピカっと光り、「毒状態」の場合は紫色になる、「バーンアウト」という不利な状態であればグレーっぽくなる演出がされています。

細かい部分ではあるのですが、状態が分かりやすいというのはストレスないプレイに影響する要素だと思います。

自動で実況解説がつく機能を搭載

ストリートファイター6には、「アール」氏や「平岩康佑」氏といった人気の格闘ゲーム実況解説者による自動実況解説を入れられるという機能があります。

4000ものセリフから試合展開に合わせて実況が生成されます。もちろん自動なので完璧というわけではないのですが、自動ということから考えると内容がかなり的確で驚かされます。

初心者の方なら実況が喋った内容で「これはこういう状況なのか」と把握することもでき、雰囲気を盛り上げるだけでなく格闘ゲームの状況判断を学ぶツールの一つにもなります。

3.トレーニングモードで広く深く学べる

格闘ゲームは操作に慣れるのはもちろんですが、実際の相手に合わせて技やコンボを出したり、防御的な対応を考えたりと、自由に戦えるようになるまではかなり大変です。

そこで便利なのがトレーニングモード。

技やコンボを出す練習だけでなく、ストリートファイター6でよくある状況に対して「簡単練習」という項目が設けられており、ここから対戦するのに役立つ要素やテクニックを存分に学べるようになっています。

その充実ぶりは凄まじく、「格闘ゲーム初心者や不慣れなプレイヤーを絶対に置いてけぼりにしない」というカプコンや制作陣の強い意志を感じます。

4.ちょうどいい相手と会えるオンライン対戦

対戦ゲームに限らず勝負事というものは、自分と実力の近い相手と勝ったり負けたりするのが醍醐味ですよね。

一方で、自分のレベルにちょうど合う相手を探すのは大変です。これを解決するのが「ランクマッチ」というオンライン対戦機能。

この「ランクマッチ」は自分のレベルに合う相手とマッチングするようにできており、実力の拮抗した世界中のプレイヤーと熱いバトルを繰り広げることが可能です。

レベルが近い相手と当たることが多く、オンライン対戦のマッチング精度は素晴らしいと思います。

さらに、お互いの回線状況が良ければ遅延も非常に少なく、非常に快適なオンライン対戦が可能なのも嬉しい点です。

5.深く広く遊べるモードの数々

アーケード

CPUの操る様々なライバルキャラクター達と戦いながら、自分が選んだキャラクターの背景となるストーリーを知ることができるのが「アーケード」です。

一般的な格闘ゲームの一人用モードと言えばこれでしょう。CPUの動きがよくできているため、「アーケード」もかなり楽しめます。

CPUのLVを下げれば動く相手に技を当てる練習、CPUのLVを上げれば対戦の練習をすることもできます。

ワールドツアー

自分でアバターを作成し、そのアバターを使ってストリートファイターの世界を冒険する「ワールドツアー」。

ファイター達から技を学んだり、学んだ技を組み合わせて自分のスタイルを設定したり、ミッションやミニゲームをこなして得たポイントで装備やアイテムを購入したりできます。ストリートファイターという格闘ゲームをベースとしたアクションゲームといってもいいかもしれません。

冒険をしながら操作や技を学ぶこともできる、とことんまで楽しむことができるボリュームのあるコンテンツです。

バトルハブ

ゲームセンターを模した「バトルハブ」。通常のキャラクター同士による対戦だけでなく、「ワールドツアー」で育てたアバターを使うこともできます。

さらに、昔懐かしいカプコンゲームや豊富なミニゲームを遊ぶことができる、まさにゲームセンターのノリで気軽に楽しめる魅力的なコンテンツです。

6.玄人も納得する格闘ゲームとしての奥深さ

プロ格闘ゲーマーの配信や対談などをチェックしていて何度も耳にするのが「仕事としてだけでなく単純にゲームが面白い」「カプコンの本気を感じる」というような話です。

数件というわけではなく何十ものeスポーツ選手や配信者が言っているのを聞いており、プロや格闘ゲームに通じた人にそこまで言わせるほどゲームがよく作り込まれているということでしょう。

具体的に挙げるとキリがないことですが、キャラクター同士の相性バランスの良さ、操作性の良さ、かけ引きの面白さ、画面の見やすさ、演出の派手さなど、高次元でまとまっています。

初心者が触るハードルを下げたり、パッと見で観戦者が面白いと思う要素が追求されているストリートファイター6ですが、上級者やプロが攻略を突き詰めてお互いに腕を試し合うようなゲームとしての奥深さまで併せ持っています。

7.発売直後からカプコンがリーグ戦「SFL」を開催

SFLとはストリートファイターリーグの略で、カプコン公式のストリートファイターリーグ戦のことです。

厳選された著名な企業やeスポーツチームが参戦し、各チームは4人のプロ格闘ゲーマーを採用し総当たりのリーグ戦を行うという、格闘ゲーム界にとって大盛り上がりのイベントです。

ゲームソフトの発売から間もない中でこのようなリーグを開催するのは、主催のカプコンにとってもプロゲーマーにとっても大変なことでしょうが、ハードルを乗り越え多数のチームやプロ選手が激戦を繰り広げています。

数多くの有名プロ格闘ゲーマーが見られるのは格闘ゲームファンにとって嬉しいことですが、コアな格闘ゲームファンでない人にとっても「極めるとここまでできる」という極限の技巧が見られるのがメリット。

今作ストリートファイター6では「派手な演出で状況が動いたことが分かりやすい」「ハイレベルな攻防の技術が伝わりやすい」という要素も相まって、普段格闘ゲームに親しまない人にとっても見ごたえがあり、人気を博しています。

8.youtuber・vtuber・ストリーマーの配信ネタとして人気

プロeスポーツチーム「Crazy Raccoon」が主催する「CRカップ」。

FPSの世界では既に有名なイベントですが、ストリートファイター6のCRカップが開催され、そこでは様々なストリーマー・vtuber・youtuber・有名人・プロeスポーツ選手がチームを組んで戦いました。このイベントは大人気を博し、格闘ゲームの幅を超えて大きな話題となりました。

ここから、それぞれyoutuber・vtuber・ストリーマーが個々のチャンネルでもストリートファイター6の練習やランクマッチの様子を配信するようになり、より大きなムーブメントを呼んでいます。

2023年の11月には有名vtuber「葛葉」さんが「KZHCUP」を主催。Vtuber・配信者・プロ格闘ゲーマーなどを招いたこのイベントの同時接続は13万人を超えました。配信者とストリートファイター6、双方の人気ぶりを証明した出来事と言えるでしょう。

ストリートファイター6を仕事でプレイしているうちにハマってしまったのか、配信外でオンライン対戦を重ねてランクを上げまくっているyoutuberやvtuberも多いようです。

9.プロ格闘ゲーマーが精力的に活動

格闘ゲームの攻略動画や対戦配信などはもちろんですが、最近では有名配信者をコーチングする企画など、幅広い活動をするプロ格闘ゲーマーが増えてきました。

また、初心者に向けて操作方法やテクニックを丁寧に解説するプロ格闘ゲーマーや、格闘ゲームの歴史やゲームセンターであった面白エピソードなどを語るプロ格闘ゲーマーなど、工夫を凝らして精力的に活動する人が多くみられます。

また、喋るのが上手な人も多く、こういったプロ選手の努力もあってストリートファイター6が盛り上がっているように思います。

ストリートファイター6をプレイするには

少し話は変わりますが、ストリートファイター6に興味を持った方がゲームをはじめるのに必要な機材をまとめました。

インターネット回線

ユーザー登録したり、コンテンツをダウンロードしたり、オンライン対戦したりと、インターネット環境は無いと困ることが多いです。

低品質の回線や無線の場合などは、オンライン対戦時にお互いの動きが飛び飛びになることが多いので、可能であれば快適なインターネット環境を用意したいところです。

映像・音響機器

当たり前ですが、テレビやモニターがなければゲームができません。

音が出ないタイプのモニターの場合は、別途スピーカー・イヤフォン・ヘッドフォンなどが必要です。

これらを持っていない人は中々いないと思いますが、必要であれば購入するのが良いでしょう。

ゲーム機本体

下に書いたゲーム機本体のどれかが必要です。

  • PlayStation 4
  • PlayStation 5
  • Xbox Series X/S
  • 公式で発表された要件を満たすスペックのパソコン

パソコンの性能はピンからキリまでありますが、ストリートファイター6は低めの性能のパソコンでもプレイできます。
詳しいシステム要件は、カプコン公式ホームページで確認しましょう。

ゲームソフト

上にある、自分のゲーム機器に合わせたストリートファイター6のソフトを購入する必要があり、ソフトにはスタンダードエディション(低価格)・デラックスエディション(中価格)・アルティメットエディション(高価格)の3種類があります。

スタンダードエディションは初期に実装された18キャラクターしか使うことができません。(後から別途ダウンロードでキャラクターを購入することは可能)

追加予定の4キャラクターをダウンロード・使用できるデラックスエディションを選ぶのが無難かと思います。

アルティメットエディションは追加4キャラクターに加え豊富なコスチュームやカラーなどが付属しています。リッチな方、キャラクターの服装をたくさん試したい方、カプコンを応援したい方はアルティメットエディションを選ぶと良いでしょう。

コントローラー

基本的には持っているコントローラーがあればそれでOKです。パソコン版でコントローラーを持っていない場合、キーボードでプレイできます。

何も持っていない場合は、とりあえず廉価なゲームパッドを買ってはじめてみるのが良いかと思います。

格闘ゲームの操作は難しく専用のコントローラーを使うイメージがありますが、ストリートファイター6では「モダン操作」により高価な専用コントローラーがなくても非常に操作しやすいです。

まとめ

ヒットの要因について

近年、「とっつきづらい」「操作が難しい」「ゲームバランスが悪い」といった印象の強かった格闘ゲーム界の空気を吹き飛ばし、ストリートファイター6という素晴らしい完成度のゲームが世に出たこと。

そして、発売元のカプコンも、格闘ゲーマーも、インフルエンサーも、一丸となってストリートファイターや格闘ゲームを盛り上げる空気を作ろうとしており、それに感化されてゲームをはじめたユーザーがさらに人気に火を付けるという、良い循環が大ヒットの要因かと思います。

やらない手はない神ゲー「スト6」

ストリートファイター6は多少の操作さえできれば非常に盛り上がるゲームです。

もし友人や同僚で格闘ゲームをたしなむ人がいるなら、コミュニケーションツールの一つとして活用してみるのもオススメです。

お友達の方々と遊ぶのはもちろん、学校、職場でのコミュニケーションツールとして楽しむのもよし、オンライン対戦で世界中のプレイヤーと戦ってみるのもよし、豊富なシングルプレイヤーモードをやり込むのもよし。
ゲームをたしなむ人なら、この神ゲー「ストリートファイター6」をやらない手はないと思います。

そして、現在(2023年12月ごろ)は、ストリートファイター6(PC用)がセール中で34%OFFになっています。
大ヒット中のストリートファイター6をおトクな価格で楽しめますので、この機会にぜひプレイしてみてください!

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