eスポーツとは?名前の由来や主な競技について
「eスポーツ」とはelectronic sports(エレクトロニックスポーツ)の略で、パソコン・スマホ・ゲーム機器などを使って行う「ビデオゲーム」でのスポーツ競技のことです。
eスポーツという言葉自体を聞くようになったのは2000年代のことですが、賞金・賞品をかけてビデオゲームで競技をすること自体は、既に1970年代からアメリカで行われています。
また、eスポーツの大会賞金やプレーの配信で生計を立てる選手のことを「プロゲーマー」と呼びます。中学生が将来なりたい職業の上位に登場し、大きな話題になりました。
eスポーツに採用されるゲームの条件
JeSU日本(eスポーツ連合)が公認するeスポーツの条件は以下の4つです。
- 競技性:ゲーム内容に競技性が含まれること。
- 稼働実績:ゲームとして3か月以上の運営・販売実績があること。
- 継続性:今後もeスポーツとして大会を運営する予定があること。
- 興行性:eスポーツとしての大会の興行性が認められること。
つまり、人気と実績がある対戦ゲームで継続して賞金付きの大会が開催されていればeスポーツとなり得るということですね。
主なeスポーツの種目とタイトル
FPS(ファーストパーソンシューティング)
一人称視点(自分視点)で銃撃や近接攻撃をする対戦ゲーム。自分の目線なので、プレイヤーキャラクターとして画面に表示されるのは手と武器くらいです。没入感や臨場感が高いという特徴があります。
【主なタイトル】
- カウンターストライク
- コールオブデューティー
- オーバーウォッチ
- VALORANT
- PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
TPS(サードパーソンシューティング)
三人称視点(他人視点)で銃撃や近接攻撃をする対戦ゲーム。プレイヤーキャラクターの後ろに視点があるので、キャラクター全体が画面に表示されます。位置関係が掴みやすく、キャラクターの見た目を楽しむことができます。
【主なタイトル】
- フォートナイト
- 荒野行動
- スプラトゥーン
RTS(リアルタイムストラテジー)
俯瞰視点でゲームを観察し、時間経過で変化する戦況に対応しながら資源採掘・建築・戦闘などを行う戦略的なゲーム。どのタイミング、どの順番で、何を行うのか、広い視野と柔軟な対応力が求められます。
【主なタイトル】
- エイジ オブ エンパイア
- Starcraft
- Warcraft
MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)
RTSから派生したジャンル。一人のキャラクターを操作するプレーヤー何人かでチームを組んで敵の基地を破壊しあうゲーム。戦いだけでなく、キャラクターの成長戦略、拠点防衛および拠点攻略に関わる戦力配分などが重要になります。
【主なタイトル】
- League of Legends
- Dota 2
格闘ゲーム
一人のプレーヤーがキャラクター(主に1キャラだが交代制で数キャラ使える場合もある)を操作し、格闘技や武器を使って相手の体力を削り合うゲーム。対戦の際は、一発勝負ではなく何本先取といったルールで行われることが多いです。
【主なタイトル】
- ストリートファイター
- デッド オア アライブ
- BLAZBLUE
- GUILTY GEAR
- 鉄拳
スポーツゲーム
サッカーや野球、バスケットボールなど、実在するスポーツをベースとしたゲーム。プレーヤーは選手達を動かしながら、実際のスポーツと同じルールで得点を競い合います。
【主なタイトル】
- FIFA
- ウイニングイレブン
- 実況パワフルプロ野球
- プロ野球スピリッツ
- NBA
レーシングゲーム
4輪自動車を中心とした乗り物を操作し、コースを周回して順位やタイムを競うゲーム。コース取り、ドリフトテクニック、アクセルやギアの操作などが求められ、現実のレースに近い感覚でプレーができます。
【主なタイトル】
- グランツーリスモ
- ニード・フォー・スピード
- Forza
パズルゲーム
時間と共に画面の上部から落ちてくる物体を、特定の条件で組み合わせて消していくゲーム。対戦の場合、物体を消すことで相手の邪魔をすることができ、自分の画面が物体で埋まらないようにしながら、対戦相手を妨害して勝利を目指します。
【主なタイトル】
- テトリス
- ぷよぷよ
カードゲーム
様々な性能を持つたくさんのカードを組み合わせて「デッキ」という手札セットを作り、カードに付随する効果を使ってHPやデッキを削り合うゲーム。膨大なカードの効果を覚え、その組み合わせと対応力が試される、戦略性の高い競技です。
【主なタイトル】
- ハースストーン
- シャドウバース
主なeスポーツの大会
プロが参加し高額の賞金が提供される世界的な大会は、以下の8大会が有名です。
- Electronic Sports League(エレクトロニック・スポーツ・リーグ)
- Cyberathlete Professional League(サイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグ)
- World Series of Video Games(ワールドシリーズ・オブ・ビデオゲームス)
- World Cyber Games(ワールド・サイバー・ゲームス)
- World e-Sports Games(ワールド・eスポーツ・ゲームス)
- ESWC(eスポーツ・ワールド・コンベンション)
- Evolution Championship Series(エボリューション・チャンピオンシップ・シリーズ)
- Major League Gaming(メジャーリーグ・ゲーミング)
もちろん、eスポーツの大会はこれだけではありません。ウイニングイレブンであればKONAMI、シャドウバースであればCygamesなど、eスポーツの種目にあるゲームを作った製作会社が主催する大会もありますし、パズドラやモンスターストライクの大会だってあります。また、eスポーツ選手権やeスポーツ甲子園など、日本国内の大会もたくさんあります。
まとめ
eスポーツとは対戦ゲームでスポーツのようにストイックに競い合うことです。ネット環境の進化で世界中の人たちが気軽に対戦を楽しめるようになると国内外で賞金付きの大会が開催されるようになり、今ではプロ選手も多く登場して、世界的な盛り上がりを見せています。
日本は、ファミリーコンピューターからSwitchまで続く任天堂のゲーム機をはじめ、SONYのPlaystationシリーズなど、世界中で大人気のゲーム機があります。さらに、eスポーツの種目に採用されるような魅力的なゲームを開発する企業も多く存在します。
今後ネット環境がさらに進歩して、多くの人が気軽にゲームで対戦したり動画を配信・視聴できる世の中になることを考えると、eスポーツがもっと盛り上がっていく可能性は非常に高いと思います。
プロゲーマーを目指すのではなくても、オンラインで知らない人と仲間になったり敵になったりして、勝利を目指すのは楽しいものです。今はスマホでもゲームができる時代ですので、少しでもお時間があるようであれば、何かゲームをやってみるのも貴重な経験になるのではないでしょうか。